大人になると、親戚だけでなく仕事関係でも葬式に参列する機会がときどき出てくるもの。旅立つ故人との最期のお別れの場である葬式では、普段以上にマナーが重んじられます。特に、服装に関するマナーは知らないことも多く、行った先で恥をかいてしまうことも。
大切な人の葬式であればなおさら、マナーを守って謹んでお見送りしたいですよね。知らなかった、では恥ずかしい、葬式の服装のチェックポイントを今日は見ていきましょう。
葬式に参列するときの服装でチェックすべき7つのポイント
1:(男性編)全身黒が鉄則、靴下、カフスボタンに注意!
葬式の場での服装は、男性のワイシャツ以外基本的に全身黒。この点は、皆さんもよく心得ていることだと思います。しかし、喪服を用意して準備完了!と思っても、意外と気づかない点があるものです。
よく見かけられるのが、「靴下」です。上着を着て立っている分にはわかりにくいですが、故人の自宅での葬式で家の中に上がったり、お寺の本堂にあがるために靴を脱いだりしたとき、靴下が白だったり、柄が入っているとみっともないですよ。
また、白いワイシャツは織柄を含め無地が鉄則。ワンポイントであっても望ましくありません。いつか必ず使うものでもあるので、1着用意しておきましょう。カフスボタンを着ける場合は、黒石のものをしてください。
2:(女性編)肌の露出を極力抑える喪服
葬式の際の服装は、肌の露出を極力抑えるのが基本。夏場の葬式であっても、ジャケットは着用してください。中に着るワンピースは半袖でも構いません。
そして、ワンピースの丈の選び方ですが、これは普段履いているスカートよりも若干眺めとなります。目安としては、正座したときに膝が隠れるくらいです。また、足元はタイツではなくストッキング。もちろん黒色です。葬式の準備や前後の移動で伝線してしまうとかっこわるいので、必ず予備を持ち歩くようにしましょう。
3:(女性編)派手なメイクも控えよう
女性の場合、葬式での服装は喪服のほかにもチェックポイントがたくさんあります。まず一番目につきやすいのが、「派手なメイク」。つけまつげやマスカラ、ラメ入りのアイシャドーなど、濃いアイメイクは目立ちやすいので控えましょう。
また、ネイルも細かいですがよく見られます。本来であればマニキュア、ジェルネイルはNGです。突然のことで時間がない場合も多いと思いますが、極力、自分でリムーバーを使うなり、お店に行ってオフするなりしてシンプルな手元にしましょう。
4:(女性編)アクセサリーは結婚指輪か真珠だけ
女性の葬式の服装では、アクセサリーも気を付けなればいけません。基本的に、結婚指輪以外のアクセサリーはしない方がよいと思ってよいでしょう。
ただし、真珠だけは別です。ネックレス、ピアス、イヤリングなど、真珠は喪服の際も唯一許されている宝石です。これは、昔イギリスのエリザベス女王が、チャーチルの葬式で真珠を着用したことから、日本の葬式においても着用可とされたという説があります。
ただし、真珠は真珠でも、最近はやりのコットンパールは真珠ではないので避けてください。もちろん、その他のものについては、基本的に外すのがマナーです。
5:(女性編)殺生を連想する素材はNG
結婚式でもそうですが、動物の毛皮、皮革は葬式の服装で禁じられます。これは、動物由来の素材が殺生を連想させるから。厳粛な場にはふさわしくないとされています。
ここで見落としてしまいがちなのが、バッグです。型押しであっても、ワニ革やヘビ革はもちろんNG。バッグは布製の、光沢や金具のないものを選びましょう。喪服売り場には必ず小物も合わせて売っていますので、一緒にそろえるとラクですよ。
さらに、冬場の葬式ではコートやマフラーを着用しますが、ファーがついているものはやめてください。フェイクファーも同じくです。
6:(女性編)髪はすっきりまとめて、飾りはつけない
葬式の服装で、これも見落としがちなポイント。それは髪型です。
ロングヘアの女性の場合、葬式では一つに結わくか、低い位置でまとめるなど、これも派手にならないよう気をつけてください。ヘアバンド、ヘアクリップ、カチューシャなどのヘアアクセサリーはつけません。どうしても必要な場合は、艶のない黒色で、地味なデザインのものをつかってください。べっこうなどもNGです。
7:(女性編)和装でのマナーは?
最後に、葬式の服装で少し特殊なものをご紹介します。
女性は葬式の場合、和装で参列することもあるかと思います。この場合、アクセサリーはつけません。もともと和装にはアクセサリーはつかないものです。
また、喪服に比べて素材の種類が多いですが、季節に合わせて選ぶようにしましょう。例えば、夏の葬式であれば駒絽(こまろ)か平絽(ひらろ)、冬であれば羽二重か一越ちりめんが一般的です。
着物で葬式の参列するほどの方であればこのあたりの知識はお持ちのことと思いますが、小物についても説明すると、着物の一部ともいえる半襟、足袋、襦袢は白を着用します。帯、帯締め、帯揚げ、草履などは全て艶のない黒で統一すること。
いかがでしたか?何かと決まりが多い葬式での服ですが、すべては故人を偲び、丁寧に送り出してあげるためのもの。厳粛な雰囲気を壊さぬよう、一人ひとりが常識にのっとってマナーを守った服装で臨むことが大切です。大人として、気を付けたいですね。
まとめ
葬式に参列するときの服装でチェックすべき7つのポイント
チェックポイント1:
(男性編)全身黒が鉄則、靴下、カフスボタンに注意!
チェックポイント2:
(女性編)肌の露出を極力抑える喪服
チェックポイント3:
(女性編)派手なメイクも控えよう
チェックポイント4:
(女性編)アクセサリーは結婚指輪か真珠だけ
チェックポイント5:
(女性編)殺生を連想する素材はNG
チェックポイント6:
(女性編)髪はすっきりまとめて、飾りはつけない
チェックポイント7:
(女性編)和装でのマナーは?